《 暮らしもこころも整える 》 くらこことっと 久保です。
母が旅立ちました。
87歳でした。
余命を告げられて3ヶ月。
コロナ騒ぎの中、細心の注意を払っていましたので、幸い感染することなく 静かに旅立ちました。
このご時世なので
家族葬でひっそりと行いましたが、斎場も閑散としていて、扉は全て開放、全員がマスク姿、着座するときも距離をとって、異例の形で行われました。
それでも、滞りなく送り出すことが出来て本当に良かったです。
4年前、父が他界した時は 大きな存在を失った虚無感に苛まれましたが、
母の旅立ちは、とても心穏やかに受け入れられました。
それは、以前に 在宅緩和ケア医 萬田緑平先生のセミナーで学んだ、
「生きているうちに感謝の言葉を伝える」という事を実践したからです。
私の家族は、とてもドライな家庭でした。
愛はあると思いますが、それを口に出すことなんてしない家族でした。
だけど、亡くなる直前に会いに行ったときに
思い切って
「お母さん、生んでくれてありがとう
育ててくれてありがとう
おかげ様でみんな幸せです
みんなお母さんに感謝しているよ」と。
母は認知症にもなっていたので、直ぐに忘れてしまったり、ちぐはぐな事を言ったり。
だけど、この時は、ちょっとびっくりした顔をしましたが、すぐに理解したようで
「そう、それは良かった。良かった。」と涙を流して安堵の表情をしました。
( あー良かった、伝わった)
これだけの事で、悔いなく、こんなに心穏やかにいられるのかと、不思議です。
「感謝の言葉」は、きちんと相手に言葉で伝える。
シンプルだけど、とても大切なことです。