くらこことっとでは
「一人ひとりの力で社会を豊かに」という理念を掲げています。
一人ひとり個性 (特性) は違い、それぞれ得意な事、苦手な事があるけれども、かならず何かしらの力を持っていて、それを発揮する事で果たす役目はあります。
役目と言うのは、能動的な意味合いだけではなく、存在だけで役目を果たすこともあり、
「その人が居るだけでいい」「存在だけで力になる」そう言う事も役目の一つだと思います。
そのような、それぞれが持つ 力と役目を自分で理解し、発揮して、みんなで助け合う事で心に余裕が出来、みんなが豊かになると私は信じています。
社会というと、とても大きく捉えそうですが、家族も小さな社会です。
***************
私の尊敬する師匠は、歩くことに難があり杖をつかったり車いすを使う生活を長年続けています。
聡明で、ゆるぎない信念があり、芯の強さもお持ちです。
その先生が、高齢ということもあり、立つこと歩くことが困難になり、ある日、転んで怪我をしてしまい、長期のリハビリ入院をすることになりました。
ご家族は、高齢の奥様と娘さん家族 です。(家族の一員として、小さなお孫さんがいらっしゃいます。)
先生が入院されてから、ご自宅にお伺いした時に「(生活は) どうですか?」と奥様にお聞きしたところ
「主人がいなくて本当に困っているの」
「?」
奥様は、日頃から仕事や家事や育児サポートでとても忙しそうだったので、ケガをしてしまった先生がいない事で、介助が減って少しは楽になったのかと思っていたのです。
ところが、先生がいない事で「生活が上手く回っていかない」と、とても困ってらっしゃったのです。
先生は、見守る事や語り掛ける事で育児に参加し、座りながらも料理をし、奥様が苦手な事をこなし、家族の一員としての大きな役目を果たされていたのです。
私は、自分の思い込みをとても恥ずかしく思い、同時に尊敬の念が更に深まりました。
そして、これこそが くらこことっとの理念そのものであると気づきました。
私自身も、凸凹があり、人が普通に考える事が理解できなかったり、逆に人には出来ない事が難なく出来たりすることもあります。
私にも何かしら人の為に役立つこと・・・役目はあって、それを理解して発揮しようと奮闘しています。
役目を発揮するための力は、自分の当たり前の事だったりするので、自分だけではなかなか見つからないもので、周りの人の力を借りて見つけ出す事も大切なことです。
そのため、くらこことっとでは、クライアントに伴走しながら、力を見つけ役目を発揮するようなお手伝いを目指しています。
一人ひとりの力で社会を豊かに