先日、本屋に行くと あるタイトルの本が目に入りました。
「敏感すぎる自分を好きになれる本」
ついつい手に取って中身を見ると 私にとっての「あるある」がたくさん書いてありました。
「知る」ことは、安心感を得られることもあります。
HSP気質とは 「Highly Sensitive Person 」日本語で「とても敏感な人」。
視覚や聴覚などの感覚が敏感で、周囲の環境に過剰に反応してしまうことのある先天的な性質、アメリカの心理学者、アーロン博士が自身の経験を踏まえた上で様々な調査や研究を重ねた結果、見出した概念だそうです。
現在は たくさんの本も出版されていて、ネットやSNSでも話題になっていたり、NHKでも取り上げられています。
・神経質
・引っ込み思案
・傷つきやすい
・他人の気分に左右されやすい
・周りの環境の小さな変化にもよく気づく
・人混みにいると疲れやすい
・大きな音が苦手
・匂いに敏感
・眩しい光が苦手
・小さなミスも激しく動揺する
・ミスが怖くて仕事に時間がかかる
・競争させられたり、見られたりすると緊張して実力が発揮できない
発達障害の感覚過敏にも似ているように思いますが、その違いは共感力がある事だとの記事もありました。
私自身、思い当たるエピソードがあります。
① 刺激に敏感に反応する
私は、特定の臭いがとても苦手です。
小学校の頃、交通事故で入院をしてしまった友人のお見舞いに、担任の先生が数人の仲間と共に病院に連れていってくれました。友人との再会はとても嬉しかったのですが、病院の臭いがとても気になって、出して頂いたお菓子とジュースに手を付けられませんでした。
車に戻ったときに、普段温和な先生にとても叱られました。「〇〇ちゃんは、病室でご飯を食べたり 1日過ごしているのに、その場所でジュースを飲めないなんて、〇〇ちゃんやお母さんに失礼だろう。」と、子どもごころに(酷い事しちゃったんだ) と落ち込みました。けれど、こういう事はその後も何度かあり、その度に「我儘」だとか「気が利かない」だとか言われていて、落ち込んだのを思い出しました。
② 他人の気分に激しく左右される
HSPは、他人の表情や声の調子、小さな変化などから相手の気持ちを読みとることに長けていると言われます。
その反面、周囲の人がマイナスの感情を抱いていると、とことん引っ張られます。
ただのお喋りのなかでも、他人に対する批判的な話などを聴くと、自分が言われているかのように気分が滅入ってしまいます。 その場から逃げ出したくなります。
③ 仕事をする時、競争させられたり、観察させらていると緊張し、いつもの実力が発揮できなくなる
会社勤めは、合計30年近くにはなりますが、実はオフィスが苦手でした。
特に、近くに人が座っていると落ち着かなくてソワソワしてしまうのです。
上記のような経験から、「自分はダメな人間」と思いがちでしたが、今回、HSP気質という言葉を知り、腑に落ちる部分がたくさんあり「自分の我儘ではなかったんだ」と少しホッとしています。
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では、どうしたらこの生きづらさを軽減できるのか。
① まずは「正しく知る」ということ
② そして、それを上手に周りに「伝える」ことができるようになること
③ 大切なのは、その性質が自分の一部の気質であって全てではないと思うこと
ネガティブな感情は、頭の中を占領しがちですが、大きな〇マルの自分が居て、その中の小さな一部がHSP気質だったり、他の特性だったりという捉え方をすることが大切だと感じています。
✖ HSP気質の私は、何をやってもダメ
◎ 私は HSP気質も持っている。困ることもあるけど、強味にもなる。
どんな人でも何かの悩みはあると思いますが、そんな自分を自覚して、労わって、いい意味で諦めて、理解してくれない人の言動に惑わされずに、自分の思うままに生きられたらいいですよね。
先日、思い出を整理していた時、中学校の恩師から頂いた言葉が出てきました。
その頃の私は、思春期もあり、たくさんの悩みを抱えていたのですが それを上手く整理できず、うまく言葉にもできず、誰にも相談できず、悶々としていたように思います。
それでも、そんな様子を遠くから見て、気付いて、心配して、気遣って、言葉を残してくれた恩師の存在に、今になって とても感謝しています。
「世の中って、気を楽にしてサラッと受け流す気持ちで付き合うと、案外たやすく解決することがあるの。
あなたの人生はあなたが主導権を握り、誰にも左右されないぞという図太さで いこうではないか。
現実的な考えも必要。夢も決して捨てないでいこうよ。」
〈参考文献〉
書籍:敏感すぎる自分を好きになれる本
著者:長沼 睦雄 氏
出版:青春出版社