社員の本音が分からない【組織の本質を知る為の外部面談活用術】

1. こんなお悩みありませんか

最近 離職が増えている、社員同士の空気が重い、会議では問題ないというのに業績が上がらないなど。
以前、とある経営者からこんな悩みを聞きました。

「社員が何を考えているのか分からない。」

経営とは、見えない声をどれだけ拾えるかが重要だと思います。

 

2. なぜ本音は経営者に届かないのか

上下関係の中で「言いたい事を言ったらクビになるのでは?」とか「給料の査定に響くのではないか?」などの信頼感の不足からくるかもしれないし、はたまた「言ったところで変わらない」という経験から生まれる諦めなどがあるのかもしれません。私も長い間、従業員を経験してきたので 気持ちはよくわかります。

いずれも経営者の前では ‟会社用の自分”になるのです。

たいていの場合、心理的安全性の錯覚 ( 経営者は話せると思い込むが社員は違う) があり、本音が届かない構造があるのではないかと思います。

 

3. 放置すると何が起こるのか

表面上では ‶問題なし”のように見えるが水面下では不満が蓄積されていき、会社にとって優秀な人から静かに離れていったり、問題が表出するのは「手遅れ」になってからというケースもあるのではないでしょうか。

組織の異変は、本音が聞けなくなった時に既に始まっているともいえるでしょう。

 

4. なぜ外部面談が有効なのか

第三者だからこそ、先入観なく 利害のない立場で話がしやすいということがあります。経営者に言いたかったけど直接は言いにくいことだったり、言えないけど抱えている問題だったり、そういった本音を聞き出すことで ‶根本的な問題” を見抜けることが出来るのです。

以前、こんなことがありました。

社員は経営者に何でも話せる関係性で、一見素晴らしい組織のように思えますが、社員がそれぞれに自分の都合で経営者に話をする為、経営者が何が事実なのか分からない、問題の本質はなんなのか?分からなくなってしまったとSOSがありました。このような問題も外から見る事で内側の歪みに気が付けるのです。

 

5. くらこことっと 久保の関わり方

① 経営者の意向をじっくりとお聞きします。 ( 取組の目的、問題点、方向性等を確認)

② 面談設計として  、 質問内容、日時、場所、所有時間、順番を決定します。

③ 1名あたり20~50分を目安に個別面談を行っていきます。(状況に応じて設定)

④ 面談者(社員)が発した言葉を記録し、経営判断に繋がる整理をし、経営者 (又は上司) にフィードバックします。

⑤ 必要に応じて、具体的な改善策を提案致します。(ワークショップや意識改革の為のミニセミナーなど)

 

6. 実際にあった気づきの例

 ・経営者が「この社員はこう悩んでいるはずだ」→ 社員は全く別の悩みを抱えていた。

・経営者が「社員同士が仲が悪い」→ 社員同士の関係は問題なく、別の問題を抱えていた

・社員同士の関係が悪化し、それぞれの社員がバラバラに主張し何が本当なのかわからない → 全員ヒアリングした結果、問題の本質が見えてきた。

 

7. まとめ

外部面談を行う企業は、人材をコストではなく資産と考えていらっしゃいます。

今後の生産年齢人口の減少が進む中、社員は最も大切な経営資源です。外部面談は、単なる聞き役ではなく、経営者の認識と現場の実態の「ズレ」を可視化し、問題の本質を明らかにすることも出来ます。

また、社員にとって「自分の本当の声に耳を傾けてくれる」企業の存在は、前向きに頑張るための原動力になるのではないかと感じています。
経営判断のための「本音の声」を一度確認してみませんか。