暮らしもこころも整える〈くらこことっと〉久保です。
2年前の年末に、あるお宅の子ども部屋の整理収納サポートを担当致しました。
もともと、お母さんも片づけが苦手だという事で、お家丸ごとサポートをさせて頂いておりましましたが、いよいよ、物に溢れてしまった子ども部屋に着手・・・
小学生の男の子は、発達障害のADHDと診断されていて、お薬も飲んでいます。
保育園児の女の子は、診断はされていませんが、ASDグレーゾーンとのことです。
よく、片づけが苦手な人にADHDの特性が見られると言われています。
物事の優先順位をつけるのが苦手、気が散り易い、興味が関心が移り易いので物が増えてしまいがちなど。
ただそれは、人それぞれ違います。
出来る事とどうしても出来ない事を見極めて、出来る事は どんどん伸ばして、出来ない事、苦手なことは、創意工夫でストレスを軽減させるのが私の役目。
2年間の記録です。
【 Before 1】2017年12月末
たくさんの物が混在し、どこから手を付けて良いのかわかりません。
よく、親は「片づけないさい!」と叱ってしまいますが、その言い方では 、どこからどうやって片づけて良いのかわかりません。
【作業開始】
片づけには、具体的な声掛けが必要です。
たくさんの物が混在している場合には
まず、同じアイテムを集めて分けるから始めましょう。
例えば、本を集めて分ける
おもちゃをあつめて分ける など
具体的に、声掛けすれば子どもたちは
スムーズに片づけられます。
【 After 1 】4時間半後
子ども2人+大人 お母さんと私
お母さんはサポートで、私は声掛け。
殆ど、子ども達が 片づけました。
片づけ後、子ども達は大喜び。
「自分たちで出来た」という達成感と
「綺麗って気持ちいい」という感覚を得ることが大切です。
2018年1月
初回の片づけから3週間後
左側の床に、小さなおもちゃが転がっているだけ。多少は散らかったいると想像していましたが想定外だったので、私もびっくり。
「部屋を使ってないのですか?」お聞きすると
「いえいえ、遊んでますが、おもちゃを戻せるようになったのです」とお母さんも喜んでいました。
管理できる量に減らしたことと、子ども達が自分たちで片づけたので、決まった場所に戻せるようになったのです。大成功です。
【 Before 2】2018年11月
初回片づけから 約1年後
(写真を送って頂きました)
半年までは、まずますキープされていたとお聞きしましたが、この頃、少し乱れてきていました。
昨今、ほとんどの子ども達は、とても忙しく毎日を過ごしています。
たくさんの宿題、習い事、塾…
「片づけ」の優先順位は低くなりがち。
2018年11月 片付け開始!
久々に 片づけスイッチを入れて、子ども達だけで片づけ開始!
このお宅のお子さんたちは、片づけ方が身についたので、やる気になれば、自分たちで出来るのです。
すなわち 生きていく上で大きなスキル「片づけ力」が身についているのです。
【 After 2 】片付け終了!
すっかり綺麗になりました。
(この時、私はお伺いしてません。)
お母さんは 掃除機をかけるだけ。
こちらの事例は、2018年12月に登壇した
発達障害支援センター県民セミナー
で 発表させていただきました。
【 Before 3】2019年11月
初回片づけから 2年後
再び、写真を送ってきてくれました。
まあまあ、乱れてしまっていますね。
女のお子さんが、よく遊んでいるのが、分かります。
【 After 3 】片付け終了!
お子さん 2人と、ご両親がサポートし
この部屋の上部にあるロフトを含めた片づけを3時間で完了したそうです。
手放す物、ゴミ袋4袋。
子ども達は、完全に片づけ方を習得してます。素晴らしいです。
何より、2人に「片づけ力」がしっかりと身についていることが、とても嬉しく、毎回 感動してます。
今後の課題は、
① 家に入れるものを慎重に見極めること
② もう少し短いスパンで片づけを行うこと
2人の子ども達は、片づけが出来ることで 成功体験を積み重ねています。
このことは、この子たちが、この先、生きていく上で大きな自信になり、大きな武器になることでしょう。
くらこことっと の片づけの目標は 「一時だけ部屋が綺麗になる」とか「テクニックを使って完璧な空間をつくる」ことではありません。
片づけを通じて、子どもの成長であったり、家族が仲良くなることだったり、夫婦がお互いにいたわりあう心を取り戻したり、職場での人間関係が良くなったり、恋人が出来たり … そんな 片づけの向こう側にある 大切なモノを手に入れるサポートを目指しております。