《暮らしもこころも整える》くらこことっと 久保です。
「 役目を終えて必要なくなった物は、必要としている人の所に旬のうちに届ける 」 というお話です。
一人息子が晴れて、高校を卒業しました。
思い起こせば3年前。
勉強が苦手だった息子にとって、高校受験は 苦労の連続でした。
それでも息子は、頑張って希望した高校に何とか合格し、初めて自ら選んだ道を勝ち取ったという貴重な成功体験と大きな自信を得たのだと思います。
だからこそ、合格した高校の制服を作るときの息子は、何処か誇らしげで自信に満ちているように見えました。
そんな、思い出のある制服ともお別れです。
感傷に浸って、しばらく残しておこうと思う方もいるかもしません。
ですが、私の考えは違います。
大切な制服だったからこそ、次に必要としている人に譲って、現役で活躍して欲しいと思うのです。
それには、理由があります。
一つ目に、昔の話になりますが、私は 通っていた高校の制服が大好きでした。他にはなかった、黒のセーラー服、黒のネクタイで中学生の時からの憧れでした。思い入れが強かったので、卒業してからも手放すことは出来ずに、ずっと実家の押入れの中に寝かせていました。
独り暮らしや結婚して実家を離れる時も、他の物を処分しても 制服だけはそのまま。
6年前、整理収納の勉強をして、実家に置き去りになっていた物をすべて処分した時に、無残にもカビが生えてしまっている制服をみつけ、とても残念な気持ちになりました。
二つ目は、息子が通っていた中学校には「制服リサイクル」というシステムがあって、使わなくなった制服や体操着、上履きなどを集めて必要な人に譲るという取り組みを行っていました。
役目を終えて必要なくなった物は、必要としている人の所に旬のうちに届ける
そのほうが、人にも物にも良いことなのだと気づきました。
物は、その機能を果たすためにあるもので、本来持っている機能を果たせず 放置されるのは 残念なことです。
息子が中学生の時は、近所の先輩たちから体育着などがたくさん回ってきました。
息子の物も、後輩たちに渡しました。制服も卒業後すぐに「制服リサイクル」に提供しました。
そんな経験があったので、息子は 今回の制服を譲る話も全く違和感なく受け入れてくれました。
必要としている人の事を考えると、情報は早く流した方が良いと思い、卒業式前から個人のFacebookでお知らせし、手作りのチラシを 2枚ほど配ったところで、直ぐに候補者が現れました。
友人の友人で、お子さんが3人いらっしゃり、この春 3人同時に 卒業と入学が重なってしまっているというご家族です。
サイズ合わせにお会いした時に、きちんと挨拶のできる感じの良い息子さんだったので「この子が息子の制服を着てくれるんだ」と嬉しくなりました。
サイズもぴったり。
息子さんもお母さんもとっても喜んでくれました。
何より、また新たな持ち主の元、活躍できる制服が一番喜んでいるのではないでしょうか。
くらこことっとでは、片づけの現場で出る「使える不用品」を 活用する取組も行っております。
コロナ禍のなか、暫くお休みをしておりましたが、この度、復活出来る事になりました。
その場所で役目を終えた物は、
次の場所で再び活躍できますように
iitoko応援プロジェクトはこちら